らいぶにっき

行ったライブの備忘録です。記憶を辿って書いてるので内容は正確ではないです。

2019.12.19 折坂悠太(合奏)/カネコアヤノ@渋谷WWW X

このブログの最初の投稿から一年が経った。きっかけはもうあまりよく覚えていないのだけど、初めて折坂悠太のライブを江ノ島で観た日に、感じたことを残しておきたかったのが始めた理由だった気がする。ここ一年間だけでも色々あったけど、こうして好きな音楽に囲まれてライブを観ていられるのは幸せなことだなと思う。

 

◼︎折坂悠太

一曲目はさびしさ。終盤の盛り上がりのタイミングでやる「とっておきの曲」というイメージが強かったので贅沢な気分。この曲を楽しそうに歌う折坂さんを見るとなんだかとても安心する。

すごく個人的な話だけど、実は先週ものろしレコードのライブに行って折坂さんを観た。そしてその帰りに一緒に観に行った好きな人と悲しいことがあった。ライブに行く前は、悲しい思い出が蘇るかもなという不安があったけど、折坂さんの歌声を聴くとただただ幸せな気持ちが溢れ出して、上手く表現できないけど音楽はそういう自分の感情を超えたところにあるんだなと思った。

次の抱擁も身体がお風呂上がりみたいにぽかぽかした感じになる大好きな曲。そのまま浮かんで行ってしまうような気がするくらいの多幸感に包まれる。

MC。カネコさんとは以前にも二回くらい対バンをした。でも普段から連絡を取り合うわけではないから、こういう機会にだけ会って近況を報告し合う従姉妹のような存在。だから今日は親戚が集まる法事みたいなイメージだと笑 カネコさんと初めて会ったのは三鷹おんがくのじかんのイベント。終わった後に笹口騒音ハーモニカの笹口さんの家に泊まって夜通し語り合って、帰りの電車で「売れようね」と約束を交わした仲なのだとか。今日は心なしか折坂さん気負わずにリラックスした感じなのも、カネコさんとの関係性故なのかなーとか思う。

伴奏が始まり折坂さんが楽しそうに叫ぶと芍薬のイントロが。この曲が始まると途端に強風で会場の空気が全部入れ替わるようなとてつもないエネルギーが発生するのを感じる。更にその勢いをそのままに夜学。これも合奏ならではの力強さとかっこよさが大好きだ。

そして合奏形態で聴くのは初めての朝顔。美しいピアノの旋律と折坂さんの声が調和して、素晴らしい曲だなと心の底から思う。そしてその後の「光」もライブで聴くのは久しぶりな気がして嬉しい。折坂さんの曲の中でも他とは少し毛色が違うような、キラキラと光の粒が降り注ぐようなイメージで恍惚としてしまう。

演奏中にギターの弦が切れてしまったとのことでメンバーと何やら少し打ち合わせをする。そしてちょっと練習しててください、といってMCを始める折坂さん。こうしてライブで歌うのは、ちょっとクサイけどお客さんみんなに手紙を書いて送っているようなものだと。だからお客さんも僕に手紙を送ってください、と少し照れながら話していたのがよかった笑

そして次の曲は「あさま」。冒頭のドラムの音だけで一気に鳥肌が立ってしまうくらい大好きな曲。リラックスした表情で楽しそうに歌う折坂さん最高だ。何度も同じようなことを言っているけど、夜の渋谷の喧騒の中にいるはずなのに、晴れた山野にいるかのようか気分にさせられるのは本当にすごいし、「音楽」というものの次元を一つ越えているような気さえしてしまった。

 

▪️カネコアヤノ

大好きな歌手を続けて観られるという幸せを噛み締める。冒頭の二曲はこの前のワンマンと同じなんだけど、今日は歌い方がすごく可愛くて、かみつきたいでは手でポーズ取ったりしてた。

天使とスーパーカー、カウボーイと盛り上がる曲が続いてからのセゾン。この曲はどちらかというと落ち着いたイメージだったんだけど、今日のカネコさんの歌い方はとにかく激しくて、まるで違う曲を聴いているような気分になって面白かった。

あと今日特に心に沁みたのがさよーならあなた。CDでもなんども聴いている曲だけど、歌詞の感情がスーッと入ってきた。こういうことがあるからライブって良いんだよな。

恋しい日々、愛のままをを歌って「バイバイ!」と一言だけ吐き捨てるようにして帰っていくカネコさんカッコよすぎました。

 

アンコール。折坂さんとカネコさんが出てくるんだけど、本当にいとこのお兄さんとお姉さんという感じ。二人の少し照れたような笑顔が素敵だ。

出会った頃の二人はお互い斜に構えすぎていたという話。折坂さんは共演者をじっと睨んだように見つめてる感じでカネコさんは絶対話しかけられないと思っていたらしい。そしてカネコさんがインフルにかかった話も。めちゃくちゃ気をつけてうがいとかしてたのに、病は気からじゃないけど、逆に引き寄せちゃったのかもしれないね、と。「折坂さんもインフルは大丈夫ですか?」とか他愛もない話をしてるのが、本当に法事で会う親戚の会話みたいだ。

来年もまたどうなるか分からない、でも色々と厳しい時代だけどだからこそ、ということで、ラストはハラナツコさんを迎えて橋幸夫吉永小百合のいつでも夢を。朝ドラから飛び出してきたかのような爽やかさの二人。歌い方はそれぞれ独特だけどそれがぴったりと調和している。そしてこの曲を歌う時のカネコさんの声の透明感がはすごかったな。何とも安直な感想だけど、やっぱり歌って素敵だなと改めて思った一日でした。

 

▪️セットリスト

<折坂悠太>

01.さびしさ

02.抱擁

03.みーちゃん

04.芍薬

05.夜学

06.朝顔

07.口無し

08.光

09.あさま

10.逢引

<カネコアヤノ>

01.花ひらくまで

02.かみつきたい

03.天使とスーパーカー

04.カウボーイ

05.セゾン

06.朝になって夢からさめて

07.ごあいさつ

08.光の方へ

09.さよーならあなた

10.ぼくら花束みたいに寄り添って

11.恋しい日々

12.愛のままを

<折坂悠太・カネコアヤノ>

en.いつでも夢を