らいぶにっき

行ったライブの備忘録です。記憶を辿って書いてるので内容は正確ではないです。

2023.05.09 椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常@東京国際フォーラム

有給を取って国際フォーラムへ。トレードなどの手段を駆使してチケットの手配を画策したが、結果として、林檎班先行の1枚しか当たらなかった。やはり椎名林檎の人気は凄まじい。だからこそ有り難みがあるのだが。

 

01.あの世の門

ステージが黒い幕に覆われていて声は聞こえるが姿が見えない。ただ、幕は細い十字に切り込みが入っていて中から光が漏れている。久しぶりに聴く椎名林檎の重厚な生声。すてき。

 

02.我れは梔子

新曲かと思ったがなんとなく聞き覚えのあるタイトル。調べると林原めぐみへの提供曲だった。「口無し」と「梔子」の言葉遊びは天国へようこそにも出てきたような。じっくりと聞き返したい。

 

03.どん底まで

不惑の余裕でも披露されたこの曲。三毒史に収録のBPM早いバージョンが好きだ。この曲から立ち上がった人が多かった印象。(自分は2階席最前だったので座って見ることにした。)

 

04.カリソメ乙女

この曲が個人的ハイライトの一つ。カリソメ乙女の日本語版は三文ゴシップに収録されるまでアルバムで聴けず、わざわざシングルをitunesでDLして聴いていた覚えがある。「ああ幕の内」で幕の内弁当を連想していた中学生の私。「女は嘘を吐いたって好いじゃないか」という歌詞の曲にハマっていたのは、自分の中の女性性にどこかで気づいていたからかもしれない。

 

05.走れゎナンバー

06.JLOO5便で

 

07.青春の続き

高畑充希への提供曲。提供シリーズは党大会でもあったので、ネタバレを踏まないように気をつけつつ、事前に予習していたのたが、この曲はがっつりハマって毎日出勤時に聞いていた。オリジナル版よりもだいぶ力強い歌い方。語りのような「熟れたいです」という歌詞が胸に響く。

 

08.酒と下戸

東京事変の曲を聴けるのが嬉しい。しっかりと身体に染み付いているがタイトルが思い出せない。「月極姫ではなくて、、」などど頭をフル回転させて「娯楽」の曲名を順を辿るがこれだけどうしても出てこなかった。金魚の箱の対になる曲でしたね。

 

09.意識

個人的にとても思い入れの深い曲。何を隠そう、中学二年生の時、YouTubeで聴いたこの曲をしっかけに自分は椎名林檎にハマったのだ。当時は「混紡」という箇所に何となく同性愛の要素を感じていた。バックにダンサーとDAOKOの映像が流れる。

 

10.神様、仏様

諸行無常といえば、この曲だろう。思えばもうずっと椎名林檎の曲には仏教的な要素が含まれていたのだな。

 

11.TOKYO

東京タワーの映像をバックに終わる前曲から流れるようにTOKYO。凡庸だが昔の男の顔を思い浮かべてしまう。

 

12.天国へようこそ

英詞もそらで口ずさめてしまうくらい、やはり身体に染み付いている。ラストで林檎がストンと消えて、死後の世界にいくような演出があったように思う。

 

13.鶏と蛇と豚(衣装変え)

14.同じ夜

衣装を変えて颯爽と登場したと思いきやまさかのピアノ弾き語りで同じ夜、、、。「これは先攻エクスタシーかなにかですか??(見取り図の盛山調で)」と思い、あまりのことに溜息が出てしまう。幸せだ。

 

15.人生は夢だらけ

綺麗な衣装になぜかボクサーのグローブを付けている(ように見えたけどそうだよね!?)。ジャブを打つようにピョンピョンと跳ねながら歌う姿も美しい。戦っていくんだという意思と遊び心が見えて楽しい。

 

16.仏だけ徒歩

この時期の曲が全く聴けていなかったので、恥ずかしながら初聴。諸行無常というテーマにピッタリでお洒落な歌詞。絶対これから聴きまくる。

 

17.私は猫の目

江戸弁の猫の新曲、といったようなMCが入る。「ニャー」と聞こえる言葉が歌詞の中で多用されていて可愛い。バックに流れるバンビの映像もよかった。

 

18.公然の秘密

19.女の子は誰でも

白いドアが運ばれてきて、上からは窓枠が垂れてくる。ドアの後ろでパジャマ風の衣装にチェンジして扉を開けて登場。シンプルなピアノ伴奏で贅沢に歌う。枕を抱えながら口笛を吹くのがキュート。

 

20.eternal frame

一瞬アンコンディショナルラブかなと思ったが違った。バングルスの曲で邦題を「胸いっぱいの愛を」というらしい。夢見心地にさせられる。

 

21.いろはにほへと

22.命の息吹き

23.いとをかし

美しい和の曲が続く。「許して給も」好きだ。

 

24.長く短い祭

手旗とセットになっていた眼鏡を付けるよう指示がある。どういう仕掛けだろうか、装着すると照明の光が林檎の形に浮かび上がって見える。カオスで幸せな空間に会場のボルテージがみるみる上がっていくのを感じた。

 

25.緑酒

個人的今日一番のハイライトはこの曲。恥ずかしながらこの時期の椎名林檎の曲をほぼ聴けておらず、きちんと詞を見たのは今日が初めてだった。「人生は夢だらけ」「急がば回れ」を経て、椎名林檎はこんな境地に達していたんだと知る。その美しさ、真摯さ、そして大きな愛が胸を打った。

 

26.NIPPON

緑酒からの流れで最後はこの曲。ラストに相応しい。青空にはためく日本国旗の映像が眩しい。

 

MC。みんなここ数年は憂き目が多かっただろうに、どんな曲をやるか迷った結果、空回りしてる曲もあったと思うが(んなこたぁない笑)、次回からは90分で平常運転で、といった旨の話があると、客席から2時間で!といった声が多く上がる(激しく同意)。この掛け合いの時間楽しくて好きだ。

 

en1.母国情緒

まさかの選曲が嬉しい。楽しげで大好きな曲。林檎ファンは神楽坂に行くたびに、細い道を彷徨っているのではないか。

 

en2.ありあまる富

あの印象的なPVをバックにラストはこの曲。歳を重ねるごとに好きになっていく。

 

メンバーみんながはけてスタッフロール。ファミコンのクリア後のエンディング風映像に8bitアレンジの「シドと白昼夢」が流れ、「しょぎょうむじょうをてにいれた!」とのメッセージが。今日という日、確かに諸行無常を思い知った。そして明日からもまた日常は続いていくのだ。

 

コロナ禍が続いたこともあり、本当に久しぶりの椎名林檎のライブ。サプライズ的な曲や、毎度安定で最高の演出に終始興奮しっぱなしだった。こんなに楽しい日々が戻ってきたことに感謝しつつ、来年もツアーを期待してしまう。