らいぶにっき

行ったライブの備忘録です。記憶を辿って書いてるので内容は正確ではないです。

2019.07.16 神聖かまってちゃん/挫・人間@郡山CLUB#9

神聖かまってちゃんのツアーに挫・人間が出演」という告知を見た時に、これは行かなければ一生後悔するライブだと直感した。遡ること6年。2013年に受験前日の開催だったという理由で大好きな神聖かまってちゃん戸川純の対バンに行かず、ずっとその後悔を引きずっていたからだ(それ以降いまに至るまで自分の好きなバンド2組での対バンはほぼ開催されなかった)。今回は絶対に行くとその場で決めて、ど平日の郡山での公演のチケットを取ってしまった。

神聖かまってちゃんと挫・人間はどちらも大好きな「戸川純」から派生して知ったバンド。その影響がどこまであるのか分からないけど、「弱者」とか「鬱」とか「怒り」の表現方法と、その根底に流れるある種の優しさに共通する部分がある気がしている。そして、の子は高校生の自分にとってのヒーローだった。路上ライブを開催しては警察を呼ばれて喧嘩し、2chで恥ずかしげもなくロックに関しての持論を展開して叩かれ、出演した生番組で中居君に絡んでまた叩かれ、それでも自分たちのスタイルを貫いて不安定ながらもメジャー街道を突っ走っていくかまってちゃんに憧れて、毎日のように曲を聴いて過ごした。かまってちゃんの「つまんね」がなければ、乗り越えられなかった日があったのも覚えている。

そしてライブ当日。前の日に辛いことがあったので、ダウナー気味。夜行バスで福島駅に到着して、さらに電車で移動して郡山の駅に着いた時にふと気付いた。チケットがない…。発券して家の棚の中に入れっぱなしだ。。死んだ。でも呆然と近くの温泉施設に向かって当日券の発売を祈っていたら、フォロワーさんに譲ってもらえることになった…!!(本当にありがとうございます。。)気分は地獄からなんとか地上に舞い戻ったけど、でも元気に観光とかする気にはなれず静かに開演を待った。(ライブ会場に着いた途端一気に元気になってしまったけど…!!)

 

◾︎挫・人間


01.天使と人工衛星

一曲目から幸せが溢れだす曲!!!

メンバーみんな楽しそうで嬉しいし、三人揃って顔見合わせながらギター弾くの好きだ。そして下川君が「引きこもりの曲やるよ」ってMCするんだけど、閃光ライオットを彷彿とさせる感じがあってよかった。


02.土曜日の俺はちょっと違う

最後の皆揃って飛ぶところで笑いが起きる笑

下川君が「オイっす!」と言うんだけどお客さんからの返事が薄い!笑「そこはオイっすだろ!小学校で習わなかったのかー。話している人のへそを見なさいって!」


03.チャーハン食べたい

下川君は神聖かまってちゃんのファンだから今日の対バンが本当に嬉しいと言う話。そしてリハを見たの子に「俺あんま人のこと褒めないけど、いいと思うよ」みたいな感じで褒められたと、の子のモノマネしながら嬉しそうに話す下川君。次にやる曲は特にの子に褒められた曲。

「盛り上がっていけるのかー!まぁ次はバラードなんですけどね笑」


04.ハッピーバースデー

たぶん超レアな曲!!正直CDでもあんまり聴いたことなかったんだけど、下川君の高音が綺麗でいいなーと思う。


05.タマミちゃん

またまたレアな曲!これもたしか下川君が前にの子に褒められた曲なんだよね。この曲の鬱っぽさと畳み掛けるような迫力は神聖かまってちゃんに通ずるところがある気がする。そして今日の下川君の髪型が真ん中分けなのも相まって、昔の挫・人間をタイムスリップして観てるような気分になる。


06.絶望シネマで臨死

夏目くんの振り付け指導タイム。

今日はそもそも人が少ないからか、みんなにやって貰えるまでしつこく指導を続ける夏目くん笑 下川君が「早く曲に行かせてくれー!」と言うけど指導は終わらなくて癇癪を起こしそうになってた。でも、この時間とかも無視しちゃって「予定調和」では終わらないところが挫・人間のいいところなのかもなーって思ったりした笑

「『最初っからクライマックスだぜー』って下川が言ったらドラムがジャカジャカジャンって鳴るからそこでお前ら全員前に来い!もし来なかったら俺は曲止めるからな。今までは前に来なくても『来たな』みたいな顔してたけど、今日はほんとに止めるぞ!」

夏目君の想いが届いて、一気にモッシュ押し寄せて最高にサビ盛り上がったの良かった。


07.君とメタモる

アベ君のMCが始まった途端に一同騒然って感じの反応で面白かった。そして途中からノリに気付いていくお客さん。

今日の夏目君のあいうえお作文は「神かま」で「信じられないくらい」「かましてくぜ!」だった気がする!

そして下川君のMC。「本当に嬉しいの!」ってお決まりの台詞があるけど、今日は本当の本当に嬉しそう。の子に「挫・人間いいね」って言われたのも、他のバンドだったらどうせ心から言ってないのが分かるから「あざす!」って感じだけど、の子が本心から言ってくれてる気がしたから「えっ、、ありがとうございます。。」ってなっちゃったらしい。


そしてもともと予定していた次の曲は時間の都合で飛ばさざるを得ないことに。「本当はできたのに!この曲の子さんに褒められたやつだったのに!お前の話が長いから!」って悔しそうな下川くん。でも「俺はこの後10分くらいMCするけど、MCと曲だったらMCをとる!」とのこと。こう言ってのけてしまうのがさすが挫・人間だと思ったし、確かにこの曲はあの長いMCがあって初めて完成する気がする!!


08.下川最強伝説

例のごとく除霊の説明をする下川君。今日は皆の初恋の人の名前を聞いていく笑

あとオーケンの「問うならば?」をナチュラルにMCに挟んできて、皆で「問うならば!」ってなったのも良かった!

もうここまで来ると、ライブが始まる前、今日一日ずっとモヤモヤしてたことも正直もうどーでも良いってなってたし、自分にとってはこのライブ全体が「除霊」なんだなって思った。そして最後は「はっばーたきたい」を皆にちゃんとレクチャーして大合唱で終了。


終わって転換の間、後ろにいた人が「挫・人間いいなー。またライブ行こ」って言ってるのが聞こえてきて嬉しくなる。

そして次のかまってちゃんをワクワクして待つ。対バンのライブでどっちの出演者も大好きだと、ライブ中も出番を待ってる間も全部ずっと幸せな時間なのが良いよね。


◾︎神聖かまってちゃん


もう自分の身体は夢のENDのイントロでテンションが最高潮に上がるようにできてしまっている気がする。そして初っ端で福島と福岡を間違えたり、郡山の「こおり」が気になったりするのがの子らしくて可愛い。更に出てきて早々に挫・人間をベタ褒めするの子!「アイツら良いだろ?なー良いよな!」って本当に嬉しそうに言ってて、それだけでこっちまで幸せな気分になる笑


01.23才の夏休み

02.友達なんていらない死ね

03.僕は頑張るよっ

学生時代に聞きまくった曲が続いていきなりテンションMAXに。神聖かまってちゃんの曲聴いてると、こんなに頑張らなくても良いのかもなってスッと肩の力が抜ける気がする。


04.幽霊少女シニテー

ファンの人なら知ってると思うけど、かまってちゃんの前身バンドのびばるげばる書店時代のデモ音源が一気にYouTubeに上がったことがあって、それをダウンロードして聴いて以来くらいに聴いた気がする…!アラレちゃん音頭が元になってるはずだけど、なぜかカオスで鬱な世界が広がっていくのが面白い。


05.イマドキの子

06.夕暮れの鳥

07.僕ブレード

佐々木のじいさんがお空の彼方に吸い込まれてく曲。訳わかんないけど最高に盛り上がるから大好き笑


08.ロックンロールは鳴り止まないっ!

ここでも挫・人間を引き合いに出すの子。本当に心の底から気に入ったんだろうなって思う。そしての子の歌うこの曲にはやっぱり圧倒的なパワーが宿る。昔一人で吉祥寺までかまってちゃんの映画を観に行ったのとか思い出した。


09.塔を登るネコ

の子いわく「ネコネコって騒ぐだけの曲」だけど歌うとめちゃ疲れるらしい笑 確かにどんどんの子が疲弊していくんだけど、それでも楽しそうなのがすごく良かった。


en1.自分らしく

en2.るるちゃんの自殺配信

en3.フロントメモリー

フロントメモリーのいつものコールは「Yeah!」だけど今日は「挫・人間!」「天才!」「神かま!」「天才!」って最後まで挫・人間の名前を出してた!の子がこんなに他のバンド褒めるのってあんま聞いたことなかったからすごい嬉しかった。。


そして最後はの子とちばぎんがダイブして終演。挫・人間も神聖かまってちゃんも本当に楽しそうで最高のライブだった!なんとなくだけど、この共演は近いうちたまた実現するんじゃないかって予感がある。またやってほしいなー!!

2019.05.30/31 折坂悠太@東京キネマ倶楽部

昨年の12月に存在を知ってからずっと追いかけている折坂悠太。ただ対バンやフェスでしか見たことがなかったため、待望のワンマンだった。

鶯谷はどんどん変わっていく街並みの中で、いい意味でここだけ切り抜かれてずっと取り残されているようで好きだ。キネマ倶楽部に来るのはかまってちゃんのライブ以来二回目。キャバレー時代の妖艶な雰囲気が残っている気がして、ここで見るライブには特別感がある。

 

※以下ライブレポですが二日間で見たものを一つにまとめたので二日分の記憶が混じってます。

 

01.逢引

一曲目を飾るのにふさわしい曲。そして観客全員が折坂ファンという一体感の中で、ものすごい量の幸福が会場全体を包み込んでいるのを感じる(やっぱみんなこの曲好きだよね!笑)

 

02.みーちゃん

03.丑の刻ごうごう

04.芍薬

合奏の演奏と折坂さんの叫びに一気に引き込まれる。一瞬にして空間がガラッと変わるような圧倒的なパワーは折坂さんのライブでしか味わえない感覚だと思う。

 

05.抱擁

「ぽんぽんぽん」の声で始まる抱擁。この柔らかさと優しさに包まれるとそのまま眠ってしまいそうになる。ここまでリラックスできる曲は他にないんじゃないだろうか。

 

06.櫂

07.口無し

この曲をライブで聴くのはたぶん初めて。折坂さんの声の伸びが心地良い。そして芍薬と同じく晴れた日に草むらで寝っ転がっているような情景が不思議と曲から浮かんでくるのが面白い。

 

08.鳥

ゆったりとした曲調と気持ちよさそうに歌う折坂さんの姿が相まって、そのまま身体が溶ろけていくんじゃないかというくらい幸せな気分になる。

 

合奏メンバーがはけて弾き語りのコーナー。ライブ全体をみても合奏よりも弾き語りの方が回数としては多く、自分は弾き語りの人だと思っているという話。そして弾き語りとはいってもパーカッションの宮坂さんにはいてもらうとのこと。宮坂さんは超常現象というバンドを組んでいて、「すごくいいですよ」といった後に「まだみたことないんですけど」と付け加えていたのが面白かった。

 

09.轍

音源と比べるとインプロビゼーション版という感じで、ギターをかき鳴らしたり激しさが増していたりしてとても格好良い。そしてマイクを通さずに歌う部分があったのだが、そのままの自然な声が聴けたのは幸せだった。

 

10.よるべ(※5/30は茜)

11.道

12.湯気ひとすじ

ヴィブラフォンの影山さんを再度迎える。そして折坂悠太のお仕事紹介コーナーとしてノーリツのCMのエピソード。湯気ひとすじは影山さんともう一人と一緒に仕事をしたが、その方は娘さんがいらして、完成したCMを見てグッとくるものがあったらしい。ただ家に帰って娘さんに一緒にお風呂入ろうと言ったら全力で拒否されたという話笑 影山さんは実家のお風呂、折坂さんはおばあちゃんの家のお風呂が沸く時にこのメロディーが流れる。

 

「昔ピアノでこの曲習いました。人形の夢と目覚め。」

「今からやるのは違う曲ですけど笑」

 

湯気ひとすじはYoutubeで何度もあのCMを繰り返し見ている大好きな曲。ライブで聴くのは初めてだったが、ヴィブラフォンの優しい音と折坂さんの声が調和して最高だった。

 

13.夜学

合奏メンバーが再集合し、更にハラナツコさんを迎えて夜学。折坂さんの畳み掛けるようなパフォーマンスと響き渡る歌声に自分を含む会場のテンションも最高潮に….!「令和元年。鶯谷キネマ倶楽部にて。折坂悠太、夜学。」という口上と叫びはとにかく圧巻だった。

 

14.take13

サーっと波が引いていくように会場の空気がリセットされる曲。アルバムの構成通りの曲順なのも嬉しい。

 

15.さびしさ

楽しそうにこの曲を歌う折坂さんを見ているとこちらも幸せな気分になる。ビブラートがとにかく心地よくて、この時間が永遠に続けば良いのにと思う。

 

16.光

落ち着いた曲調だけどメロディーが独特で好きな曲。眠れよ眠れよの部分では本当にそのまま眠ってしまいそうになるが笑

 

17.坂道

この曲が折坂悠太との出会いという人はかなり多いんじゃないだろうか(自分もその一人)。そしてクソみたいな世の中でもとらわれずにいきましょう、というMCの後のこの曲は心にくるものがあった。「いつかは会えるだろう 嘘みたいなそんな場所で」と歌詞にあるけど、またこんな夢のような空間に来れるように明日からも頑張ろうと思う。

 

-アンコール-

 

アンコール後、グッズをたくさん抱えて登場する折坂さん笑 グッズのおちょこには本当に中身が入っていて、徳利に被せるためになんとか飲み干す。おちょこを被せると見覚えのある角度(平成のジャケット!)になるという話笑 ただ被せなければ鳥のようなデザインになっているから、普段使いもできるし、お酒飲めない人は折坂こけしとして活用できるとのこと笑笑

他にも抱擁のデザインのTシャツ(3000円)、お洒落度がかなり高くないと使いこなせないだろうピンズ(600円)、そしてバンダナ(1000円)をきちんと値段付で紹介する。

 

「これ(バンダナ)が一番現実的ですね。僕だったらこれを買います。」と思わず本音を口にしてしまう折坂さん良いなぁと思う笑

 

 

en1.平成

令和最初の平成。折坂さんは以前にライブで「平成が終わったらこの曲をどうするか考えないといけない」と話していたけど、ついに過去になってしまった「平成」という時代に想いを馳せる曲としてこの曲が新たな意味を獲得したのを改めて認識させられた。

 

en2.旋毛からつま先

「自分がライブに行ってご一緒にと言われると歌わせんなよ、と思うけど今日はそんな自分を棚に上げて、皆で歌いましょう」という折坂さん。それに応えてラストの部分は皆で大合唱をする。合唱の中で幸せそうに踊る折坂さんがすごく良かった。

 

en3.あさま

まさかのWアンコール!!聴けば聴くほど虜になってしまう曲。芍薬や口無しと同じくメロディーから情景が浮かんでくるのが本当に素晴らしい。幸せな気分で終演。

 

当たり前だけど折坂さんが好きな人だけが集まって、皆で同じように幸せな時間を共有できるのは良いなーと改めて思うライブだった。すでに8月までライブの告知があるので、また楽しみに日々を過ごしていこうと思う。

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2019.05.05 VIVA LA ROCK 2019@さいたまスーパーアリーナ

連休の中でも特に楽しみなイベントだったVIVA LA ROCK。狭く深く音楽を聴く自分にとって、好きなアーティストが4組も出るフェスというのは奇跡に近いほど珍しい笑

また今回はアーティストのラインナップを見てもメジャーどころが多く、これなら誰かと一緒に観に行けるのではと考えていた。しかし、友人の都合がつかず、結果的に一人で観に行くことになってしまった。ただ、やっぱり自分の好きな動き方で観られることを考えると一人も悪くないのではと思ったりもする(強がりじゃないよ。。)

お目当ての出演者が出るのはほとんどがCAVE STAGE。スーパーアリーナにこんな場所があったのかと思うような、ライブハウスのような雰囲気の空間。

 

◾︎眉村ちあき

ビバラのチケットを買った時にはほとんど存在を知らなかったのだが、その後の挫・人間との対バンで一気に好きになった人。下川くんも言っていたが、初めてみたアイドルがこんな感じだったら、自分も中学高校とアイドルにハマって応援してただろうなーと思う。

宇宙服姿で登場し、いきなりのナックルセンスでテンションMAXに。また荻窪選手権ではステージから降りてきて皆を座らせるのだが、つるっぱげのお客さんに「お前は立ってろ!笑」と指示して「月が出た」のくだりをやるという流れが面白すぎた。MCでは埼玉のライブハウスで観客0人だった時のエピソードが。一部だけ切り取って〇〇系とか判断されたのが悔しかったという話。そしてトークからの即興弾き語り、大丈夫の流れで一気にそれまでの空気を変えてしまうのは流石だったし、ラストのピッコロ虫では圧倒的な歌唱力と合間の「バブバブバブ」のコール&レスポンスがなぜか見事に融合して素晴らしかった。

終了後のサイン会にも参加したのだが、挫・人間の対バンで好きになったことを伝えたら「挫・人間!リヲくんが目を見て話してくれない!」と言われた笑(自分もちゃんと彼女の目を見て話せたか怪しいけど、、)サインを書く短い時間にもファンと最大限交流しようという優しさが伝わってきて更に好きになってしまった。

 

◾︎大森靖子

残念なことに眉村ちあきと時間が被っていたため、今回は観るのを諦めていたが、終演後に「絶対彼女」が聴こえてきたので急いで駆けつける笑 スーパーアリーナの大きなステージでのパフォーマンスは圧巻だったし「マジックミラー」やっぱりいいなと思った。

 

◾︎折坂悠太

神聖かまってちゃんのシャツを着た観客が沢山いて、かまってちゃん待機で早めに来ている人も多い印象。若干のアウェーの中、合奏メンバーのリハーサルが始まり折坂さんも登場。

今日の折坂さんは髪型を「平成」のジャケットのようにきっちりと固め、心なしか頬の赤みも濃いめで、静かにあぐらをかいてマイクの前に座っている。いつもとは何かが違うのを感じ、これはたぶん臨戦態勢だと直感する(あながち的外れではなかったと思う)

リハでは「さびしさ」「芍薬」を一部歌うのだが、曲が始まった瞬間に会場の空気が一気に変わり、まだリハであるにも関わらず、スマホをいじっていた観客も皆スマホをしまって目を向けていた。そして「坂道」を丸々一曲歌い終えると、ここで初めて軽く表情を緩ませて「リハーサルでございました」と一言。

一度はけて再び登場。「令和元年、五月五日。折坂悠太合奏でございます。何卒。」という口上とともに始まったのは「逢引」。折坂さんの口から聞く「令和」という元号の響きはとても清々しく、新しい時代の到来を感じる。そして今日は歌い方もやけに力強くエネルギッシュでまさに「ロック」だなぁと思う。いつもより力のこもった絶妙な表情もこの曲にぴったりで、その雰囲気に圧倒された。また、途中の語りの部分の勢いは特に凄まじく、鳥肌が立ちまくってしまった。

そして最も印象に残ったのが「騒がしい曲やるよ」という一言とともに始まった「芍薬」。まず、いつもの丁寧なMCに比べてぶっきらぼうな曲紹介がかっこよくて、それだけでドキドキしてしまう笑 そして曲が始まると、スーパーアリーナという無機質な空間が一気に生を受けたように変化し、まさに山奥の洞窟にいるような感覚に包まれた。この時間だけステージ全体がどこかにワープしていたと思う。

 

◾︎神聖かまってちゃん

折坂悠太の余韻も冷めやらぬままに一気に観客が押し寄せて軽いモッシュ状態に(正直あと5分くらいはゆっくり余韻に浸らせて欲しかったけど、、)。神聖かまってちゃんは押す印象があるが、開演前からここまで押すことは珍しくて自ずと期待も高まる。

いつも通り「夢のENDはいつも目覚まし」をバックに登場し、一曲目はなんと23才の夏休み!アホみたいに延々とこの曲を聴いていた高校生の頃の自分にとっては遠い先の未来だったのに、いつの間にか23才も通り過ぎて、24才になっているという現実も相まってか、とにかくすごく心にきた。

かまってちゃんは普段のフェスだとタイアップの有名曲も多くやるイメージだったが、今日は「肉魔法」「ねこラジ」と自分にも馴染みの深い盛り上がる曲が続く。そして「ロックンロールは鳴り止まないっ」では、自然発生的に観客が次々とダイブする!!また、それを見たの子が「今日ダイブ禁止だぞ!キチガイの俺でも守ってるのに!」とすごく嬉しそうに言っていて、こっちまで嬉しくなる。神聖かまってちゃんのこの数年間でのいい意味での変化、そしていい意味で全く変化していないそのままの部分、どちらも最高に愛おしい。そして「yeah!」と執拗に叫び続けるの子。もはや異様とも言える空間の中で、皆での子に続いて叫びながら精神解放していくのが本当に気持ちよくて幸せだった。の子は間違いなく最高のロックンローラーだと改めて思った。

2019.05.04 戸川純 avec おおくぼけい@南青山マンダラ

01.フリートーキング

普段の純ちゃんのバンドでは休憩前の定番の曲だけど今日はまさかの一曲目。純ちゃんは「わけの分からない歌詞」と笑って言っていた。確かに歌詞の意味はよく分からないけど、普段から純ちゃんの自在に変化する歌い方が可愛くて大好きな曲。そしてこの曲のピアノアレンジは独特でとても面白いなーと思う。

 

02.ラジオのように

実は個人的に純ちゃんの好きな曲ベスト3に入るくらい毎日のように聴いている曲。純ちゃんの曲はその歌詞に救われることが多いけど、逆に歌詞を全く意識せずに聞けるという意味で、他の曲とはまた違った良さがあるのかもなーと思ったりする。ラストサビ前の盛り上がりが最高で幸せな気分に包まれる。

 

03.諦念プシガンガ

04.王様の牢屋

 

続いて毎回やっている季節の歌のコーナー。昨年の今頃は丁度演劇の稽古の真っ只中で、ただこのユニットでのライブが決まっていたので稽古をお休みして出演したつもりでいた。しかし、実は監督と共演者がサプライズで観にきてくれていた、と嬉しそうに話す純ちゃん。今日の季節の歌はその時にもやった「夏は来ぬ」。

 

05.夏は来ぬ

唱歌ということもあるからか、子供のような可愛い声で歌うのが凄く良かった。純ちゃんの7色の声の使い分けは本当に素晴らしいなぁと改めて思う。

 

告知の時間。おおくぼさんからは鬱フェスが今年も開催決定したというお知らせが。頭脳警察が出るというのに純ちゃんが驚いていたのが可愛かった。また今日はピーポー&メーに「令和元年」のサインを書いたのだが、令和というのを書き慣れていないので、かなり沢山間違えたとのこと笑 でもおおくぼさんとマネージャーさんが、「みんな違っていいんだよ みつを」みたいなことを言ってくれたらしい。

そして、今日が南青山マンダラの25周年記念企画だということを知らなかった純ちゃん。おおくぼさんからそれを告げられて、かつてのマンダラでのエピソード、そしてミチロウさんとの思い出をたっぷりと語ってくれた。純ちゃんは話が多くなっちゃって申し訳ないと言っていたけど、歌の合間にこういうエピソードを聞くのも凄く楽しいし、まさに歌とピアノとトークのディナーショーという感じで幸せだった。

 

06.クレオパトラの涙

07.蛹化の女

 

-休憩-

 

次の曲は先日のDOMMUNE掟ポルシェさんがDJでやっていたのを聞いて、まさに「けいさまのテーマ」だと思いやることにしたという「リボンの騎士」。昭和享年の頃のツアーで東名阪を回った時と、その後数回しか演っていない貴重な曲。

 

08.リボンの騎士

短いけど可愛くて大好きな曲なので感極まってしまう。そして純ちゃんが言うように、おおくぼさんの持つ王子様っぽさにぴったりだなぁと思った。

 

09.愛の讃歌

毎回同じようなことを言ってるけど、聴くたびにどんどんパワーアップしていくように感じる。この曲を今純ちゃんがカバーして歌ってくれるというのが本当に嬉しい。

 

10.好き好き大好き

おおくぼさんの強い要望で実現した「令和史」バージョンの好き好き大好き。純ちゃんはこの曲をピアノでやるイメージが付かないと前にも言ってたけど、おおくぼさんがタンゴ調のアレンジを持ってきて「そうきたか」と思ったらしい。そしてリハーサルでは間違えて「平成」と歌ってしまったらしく、でもちゃんと「令和」に書き直したから今日は大丈夫とのこと笑 いつものロックなアレンジとはまた違って、優しく囁くように歌っていたのが新鮮ですごく良かった。

 

11.恋のコリーダ

この曲を聴くのかなり久しぶりな気がして最高にテンションが上がる。畳み掛けるようなピアノの音と純ちゃんの迫力あるボーカルの相性も抜群だった。そして「さっき撲殺した人は実は生きていたんです。でも離れていってしまった、撲殺してますからね、、」と無理やり次の曲に繋げようとする純ちゃん笑

 

12.サントワマミー

 

「また別の相手を見つけたんでしょうね。そして撲殺よりも更にひどいことをするという、、笑」

 

13.肉屋のように

14.さよならを教えて

 

-アンコール-

en.プリシラ

好き好き大好きで喉を痛めてしまったらしく、高音部分が少しキツそうな純ちゃん。でも最後に立ち上がって綺麗に歌い切るのは圧巻だった。

今日のセットリストは今までのレコ発と趣を変えて、CDには入っていない曲多めで構成したらしい。定番の曲ももちろん良いけど、新しいアレンジでいつもと違う曲が聴けるのはワクワクして楽しいなと思った。そして次回のライブも9月頃に開催することが決定しているらしいので今から楽しみだ。

2019.04.27 折坂悠太(合奏)@渋谷WWW X

GW初日。今年の連休は天気が良くないという前評判通り、曇り空で風が冷たい。雨が降っていないのは唯一の救いだ。急な寒暖差にやられたのか体調が万全とは言い難いが、楽しみにしていた平成最後の折坂悠太を観るために渋谷へ向かった。今日はFRESINOさんのファンの方も多いからか、いつもより全体的に観客の年齢層が若いように思う。自分と同じように「平成」生まれも多いだろうなーと考えながら開演を待つ。

先行は折坂さん。ほのかな照明に照らされた中にバンドの演奏とハミングが響き渡る。

 

01.逢引

一曲目は逢引。やはりこの曲を聴くと一気に開放感と高揚感が滾る。台詞部分では観客の煽りが入り、それに応えるように気持ちよさそうに叫ぶのがまた良い。

 

02.みーちゃん

生で聴くのが初めての曲。これを聴くと子供の頃の漠然とした、でもすごく大きく不安な気持ちを思い出す。親が買い物に出たきり帰ってこないのではないかとか、部屋に飾ってある日本人形が急に動き出すのではないかとか。今となっては日常生活では触れることがなく、もはや夢の中でしか体験することのない、畏怖の念のようなものを、幼少期にタイムスリップしたかのように目の前に感じた。

 

03.丑の刻ごうごう

04.夜学

ドラムに合わせて折坂さんが激しく動き回り、サックスのハラナツコさんが登場する。ペットボトルをサッと手に取り水を飲むと蓋を閉めずに置いてまた激しく動き回る折坂さん。(こぼさないだろうかと少し心配になる笑)

こんな激しい曲あっただろうかと思ったのも束の間、大好きな「夜学」だと気付く。ここ最近は昼に開催のライブが多かったがやはりこの曲は夜に似つかわしい。スピード感と折坂さんの口ずさむ歌詞が相まってとてつもなく格好良いなと思う。そして「いつ君が来てもいいように、ボトルのフタを全て空けておきました。」という歌詞にハッとさせられた。

 

05.take 13

06.さびしさ

07.平成

何度もこれがラストではないかと思いながらライブに行くというのを繰り返してきたが、今度こそ本当に平成の世に聞くラストの「平成」。「幸、おれたちに多くあれ」という願いが会場全体を包み込んだように思う。

 

08.抱擁

前にも書いたがこの曲は合奏形態だと何倍にも強化されて心に届いてくる。極上のリラックスという感じで体調の悪さが芯から良くなっていくような気すらしてしまう。音楽の持つパワーを改めて実感した。

 

09.光

10.あさま

折坂さんの曲の素晴らしさは、悪天候の渋谷という都心の空間にいながら、全く正反対の、晴天の山野にいるような心地よさが、その音楽から生み出されるところにあるのだと思う。決してPVの映像に引っ張られているわけではなく、その歌詞と声と演奏が、風景や感覚に根付いてる故なのだと考える。軽く森林浴をしたような幸せな感覚に包まれた。

 

途中のMCで、折坂さんとFRESINOさんはすごく大まかには同じような位置にいるかも知れないが、根ざすところは違ったり、でもそういう違うものに触れて「いいな」と思うのはすごくいいという話があった。そしてそんなことが別の形やベクトルでも起きるといいな、と。自分はFRESINOさんのようなジャンルは今まであまり聞いたことがなかったが、実際ライブを観るとすごく面白いし格好良かった。こうして対バンで色々なジャンルを知れるのは良いことだし、毛嫌いせずにまずは色々と見たり聞いたりしていこうと改めて心に誓った。

2019.04.13 折坂悠太(合奏)@下北沢440

学生の頃は大学から近かったこともあり下北沢に寄ってスープカレーを食べたり、服を買いに行ったりしていたが、最近は行くことも少なくなっていた。そのせいか駅に着くと様子がすっかり変わっていて驚く。駅のそばの狭い路地に並んでいた良い雰囲気の飲み屋も全て跡形もなく消え去っていて少し寂しい気分になった。

440は戸川純がゲストで出演したトリコミのライブで何度か訪れており、比較的少人数で椅子に座ってゆったり見られるからお気に入りの会場。ここに最後に来たのは後藤まりこのライブの時だと記憶していたが、調べると実に5年前で月日の流れの速さを感じてしまう。

 

先行は折坂さん。出てきて早々に深々と頭を下げてお辞儀をするのが印象的。グレーのネックシャツの上に緑色のシャツを着ている。

 

01.暗闇坂むささび変化

今日のライブは合奏形態だが、まずは一人で出てきて弾き語りで「暗闇坂むささび変化」。先日のAlternativeフェスのリハで演奏したのを見てから、はっぴいえんどの音源を繰り返し聴いていたので個人的にとても嬉しいカバー。折坂さんが足をトントンさせてリズムを取るのだけど、小さい会場だからその振動が伝わってくるのも良い。「ももんがーっ」という声が気持ちよく響き渡った。

 

続いて合奏メンバーを呼ぶものの、なかなか登場せず「おーい、仕事だぞー」と呼び寄せる笑

 

02.坂道

今まで弾き語りのライブしか見てこなかったこともあり、何度も何度も聴いた音源に忠実な演奏に素直に感動。当然だが、ギター一本とはまた違った音の広がりがあって楽しい。

 

03.逢引

折坂さんがギターを持たずに歌うというのがとても新鮮。そして迫ってくるような演奏の力強さと折坂さんの声が相まって、とてつもない高揚感におそわれる。この曲の持つパワーは計り知れないと再認識させられる。

 

04.丑の刻ごうごう

05.抱擁

抱擁は春をイメージして作った曲。元々4月のリリースを予定していたらしいが、無理を言って3月の終わりに配信したという話。この曲のゆったりした雰囲気は合奏があることによって何倍にも映える気がして幸せに包まれる。

 

06.櫂

合奏メンバーの演奏を見ているとこんなにも色々な楽器や音の表現が用いられていたのだと驚く。ペットボトルのラベルを剥がす音なども入っていて、レコーディングの風景が垣間見えるようで面白かった。

 

07.take 13

今まであまり注目せずに聞き流していたが、こちらもすごく色々な音で構成された曲なのだと感じた。折坂さんはラジオのザッピングの音を響かせるのだけど、もはや「ラジオを演奏している」という感じで、ラジオも楽器の一部なのかもしれないと思ってしまう。

 

08.さびしさ

「産み落とされたさびしさ」という感情をきちんと理解するのは自分にとってはまだ難しい。ただこの世に産まれた以上付きまとう「死」への恐れとか、自分の生きている理由といったものに真摯に向き合おうとした時に、救いになってくれる曲なのではと感じる。そして改めて詞の表現の美しさにも気付かされた。

 

折坂さんは最近よく悪夢を見るらしい。この間は月が落ちてくるという夢を見て、3日間で月が何倍にも大きく見えるほど接近していて、直に地球にぶつかってしまうというものだった。今の自分の生活とどうリンクしているのかを考えると、元号も時代も変わっていく中で、今後は月に乗り移って生活するような変化があるのだろうという話。そして5月からはこの曲をどうするか考えないといけないですね、と笑う。

 

09.平成

「幸おれたちに多くあれ」という歌詞が胸に響く。新しい元号が発表されてから、漠然と認識していた一つの時代の終わりが急に現実味を帯びてきたように思う。この曲も平成という時代とともに来月には「現在」から「過去」のものになるというのは少し寂しい。でも、それと同時に曲に新たな価値が付与されるのが楽しみでもある。

 

10.旋毛からつま先

 

続いて馬喰町バンドの出番。民族的な曲調に日本的な表現が組み込まれているのがシュールで今までに聴いたことないなと思う。MCが終始「元号」についてだったのも面白かった。

 

アンコールでは折坂さんが再度登場する。馬喰町バンドは折坂さんと数年前に440で一緒にやったが、リハで歌った「安里屋ユンタ」を聴いて当時から「絶対売れるよね」と話していたらしい。馬喰町バンドの曲を全員で歌った後、固い握手をして終演。

今日はお昼のライブだったので外に出るとまだ明るい。休日のこの時間帯にゆったりとライブを見て、まだ色々と行動できるというのはとても幸せだ。レコードストアデイということもあり、ゆっくりとレコードを散策して帰ることにした。

2019.03.30 戸川純 1日早いBIRTHDAYLIVE 2019@新宿LOFT

毎年恒例の純ちゃんのバースデイライブ。もう数え切れないくらい純ちゃんのライブには行っているけど、何度行っても新宿LOFTという大好きな戸川純が観られる空間は自分にとっては非日常的で「慣れる」と言うことがない。今日のライブにはBERAさんの追悼の意が込められていたが、BERAさんという人も自分からするといつもそんな非日常的空間にいる人だから、正直訃報を聞いても実感が湧かないし信じられなかった。

幕が静かに開くと純ちゃんが一人で座っている。何もなかったように始まるのもおかしいからと、BERAさんが亡くなったこと、今日のライブはバースデイというより追悼の意を込めて行うことを説明してメンバーを呼び寄せる。いつもBERAさんがいた場所には盟友のヤマジさん。訃報を受けて、数日後に予定していた岡山の公演も出来ないねって話に一度はなったけど、BERAさんだったら穴を開けて欲しくないと言うだろうと思い、やることにした。でも「ギターがいない」となった時に、ヤマジさんが連絡をくれて本当に1日かそこらで急遽代役として立ってくれることになったという話。

 

01.ヴィールス

 

一曲目は「ヴィールス」。純ちゃんの声は絶好調でファルセットが気持ちよく響きわたる。ただこうしてライブが始まっていつも笑って純ちゃんの横にいたBERAさんがいないのを見て初めて本当に亡くなってしまったんだと実感が湧いてくる。

 

02.ヒステリヤ

03.肉屋のように


純ちゃんは30になる時も40になる時も50になる時も、いきなりなるとショックだから前倒しでなった気になって慣らしていったらしい笑 だから今年で58だけどもう還暦の気でいる。 そうすると還暦を3回やることになるから、実際なっても大丈夫笑 そして歳を重ねたのにロリータというギャグのつもりでやっている曲。

 

04.ロリータ108号

 

バースデイ以外ではあまり聴けないけど、やっぱり純ちゃんには「ロリータ」が似合うなと改めて思う!!声も動きも可愛くて本当に幸せな気持ちになる…。次の曲は「シャルロット・セクサロイドの憂鬱」。純ちゃんにとって「作詞」は、自分の歌いたいような歌詞を書いてくれる人がなかなかいないから自分で書いたら評判が良くてその延長で続いてきたという話。最近はスランプだけど、BERAさんがこのメンバーでアルバム出そうって言ってて出すことになってた、、いや出しますという宣言をしてくれる…!メリィさんもブログに書いていたけど、BERAさんはこんな風にバンドをどんどん引っ張ってきたんだなぁとその存在の大きさを改めて感じる。そしてこの曲はシャルロットゲンズブールから名前を取っているが、それこそ彼女がまだ本当に若い頃に書いた曲で「ロリータ」という共通点がありますね、と。

 

05.シャルロット・セクサロイドの憂鬱

 

この曲を聴くの結構久しぶりな気がする。「生きるほうを選んだのだ」って歌詞にすごく救われるしやっぱり純ちゃんみたいな曲を書く人っていないよなーって改めて思う。そして次は「蛹化の女」。いつもBERAさんが途中いい感じでギターで入ってくるところをヤマジさんがやってくれると言う話をする。

 

06.蛹化の女

 

蛹化の女の音色と純ちゃんの歌声が優しく響きわたる。ヤマジさんは時折目頭を押さえていた。そして今日の純ちゃんは一つ一つの表情が本当に綺麗だ。

純ちゃんいつもはMCで時間を取るのに、今日はMCが少なくて逆にどんどん進んでしまう。いつもだったらBERAさんとのなんてことない掛け合いとかがあったよなーと思って不在を感じてしまう。そして普段はMCで色々話すけど、実はどんな話をしたかは殆ど覚えてなくて、一番最後に言う「家に帰るまでがライブです」というのだけ「言ったな」とかろうじて覚えているという話。


告知。4月はライブはお休みだけど5月には戸川純avecおおくぼけいのライブが控えている。平成が本当に終わるから「好き好き大好き」をどうにかしてやりたいとおおくぼさんに要望されたらしく「でもあんな暴力的な曲をピアノでやるのはなぁ」という純ちゃん。でも「肉屋のように」も曲としてはだいぶ暴力的だよなーと心の中で突っ込みを入れた笑


そして物販のTシャツの話に。ずっと前からデザインは決まっていたけど、後ろを向いて上を見上げてる少し寂しいデザイン。でもばーんと顔が出たふざけたデザイン(僕はあれも大好きだけど!!)じゃなくて、この寂しいデザインだったのが良かったと。そして 「今日は追悼だからメンバーも宣伝でシャツは着てない」と言うんだけど、実は後ろにいる矢壁さんはそのシャツを着ていて、こんな時に「純ちゃん矢壁さん着てるよー!笑」って笑っていう人がいないんだなってまたBERAさんの不在を感じてしまったりした。


6月から関西方面のツアーが控えているという告知もあり、今後も今まで通り精力的に活動してくれることにすごく安心する。そして今日もサイン本を売っているという話をして「もう告知はない?」と石戸さんに確認して、次に行くんだけど「Togawa Ficton」のLP盤の話はー!!とまた心の中でツッコミを入れる笑

 

07.シアーラバーズ

 

山口さんが大活躍する曲。今日は途中の語りの部分がCD音源に忠実で(うまく表現できないけど水の中で喋ってるみたいな感じ)すごくカッコよかった!!!

 

08.フリートーキング

(休憩)

09.バーバラ・セクサロイド


二部一はバーバラセクサロイド。ダンスの時に純ちゃんが何となく目を覆っている気がしたんだけど、歌い終わった後に「前にも言ったことがあるのですが、、」と何かを言いにくそうな様子。そして「今日は年配の男性も多いけど、やっぱりダンディーであって欲しいから、バーバラの振り付けをやるのは、、」とすごく申し訳なさそうにお願いが入った笑笑

 

10.諦念プシガンガ

11.赤い戦車

12.金星


追悼コーナーとして「金星」。BERAさんいなくても何とかなるじゃんってなるのも違うからあえて喪失感を感じるような、いつもBERAさんのギターが際立っていた金星を岡山ではあえてアカペラでやった。ただ今日は手前で喉を酷使しすぎて、この声じゃ追悼にもならないよと。でも裏でメンバー皆が大丈夫だよって言ってくれたからと一番を歌う。でも途中で「あーダメだ」となってしまって、そしたら矢壁さんが「大丈夫!やれるよ!」ってフォローして皆で演奏することに。純ちゃんのアカペラの時はお客さんの涙ぐむ声が響き渡って凄く悲しかったけど、演奏が始まったら純ちゃんもしっかり歌えてて、たぶんBERAさんもこうして明るく歌った方が喜んでるんじゃないかなって勝手に思ったりした。

 

13.大天使のように


追悼2本目。純ちゃんの曲はどうしても恋愛という体裁をとるから、バンドメンバーだったBERAさんに向けるのは少しズレるけど、でも天に上がっていくイメージだから追悼に、と大天使のように。

 

14.月世界旅行


そしていつもバースデイでは今までやってこなかった珍しい曲をやるから、今回は月世界旅行をやると元々決まっていた。でも今日はBERAさんが天国からそのまま月世界にいくようなイメージで「月世界旅行」。わざと子供っぽく歌うという絶妙な外し方が本当に音源そのままで、もう可愛くて最高だった…。

 

15.バージンブルース


BERAさんの訃報の後に何かできることがあればと声をかけてくれたのが元ヤプーズ河野裕一さん。何度も繰り返し映像で見たあの当時のまんまで本当に格好良い。

 

16.好き好き大好き

 

純ちゃんはこのあと5月までライブの予定がないから今日が平成最後の「好き好き大好き」!ベルハーとのツーマンで「俺も~」って合いの手が入った話をしたから、お客さんみんな「俺も~」って言ってて純ちゃんも笑ってた。

 

17.母子受精

18.レーダーマン

 

有志の方がホイッスルを配ってくれたけど今日は流石にふざけ過ぎだからと「電車でGO」はやらずにレーダーマン!!!「ヤプーズの不審な行動」を思わせるような純ちゃんのファルセットが響き渡るのがもうカッコよすぎて会場のテンションもMAXになる!!!

 

アンコール

en.パンク蛹化の女


ラストは勿論パンク蛹化の女。純ちゃんがヤマジさん、中原さん、河野さんと順番にもたれかかっていくんだけど、特に河野さんにもたれかかる姿がヒスのPVを彷彿とさせて嬉しくなる。

そして最後は「家に帰るまでがライブです」と。意味は違うかも知れないけど、こうして家に帰った後に余韻に浸りながら色々思い出すのがすごく幸せだったりする。本当に最高のライブでした…!!

 

※純ちゃんとは直接関係ないけど自分にとってすごくしっくりくるこの曲を貼っておきます