らいぶにっき

行ったライブの備忘録です。記憶を辿って書いてるので内容は正確ではないです。

2019.04.27 折坂悠太(合奏)@渋谷WWW X

GW初日。今年の連休は天気が良くないという前評判通り、曇り空で風が冷たい。雨が降っていないのは唯一の救いだ。急な寒暖差にやられたのか体調が万全とは言い難いが、楽しみにしていた平成最後の折坂悠太を観るために渋谷へ向かった。今日はFRESINOさんのファンの方も多いからか、いつもより全体的に観客の年齢層が若いように思う。自分と同じように「平成」生まれも多いだろうなーと考えながら開演を待つ。

先行は折坂さん。ほのかな照明に照らされた中にバンドの演奏とハミングが響き渡る。

 

01.逢引

一曲目は逢引。やはりこの曲を聴くと一気に開放感と高揚感が滾る。台詞部分では観客の煽りが入り、それに応えるように気持ちよさそうに叫ぶのがまた良い。

 

02.みーちゃん

生で聴くのが初めての曲。これを聴くと子供の頃の漠然とした、でもすごく大きく不安な気持ちを思い出す。親が買い物に出たきり帰ってこないのではないかとか、部屋に飾ってある日本人形が急に動き出すのではないかとか。今となっては日常生活では触れることがなく、もはや夢の中でしか体験することのない、畏怖の念のようなものを、幼少期にタイムスリップしたかのように目の前に感じた。

 

03.丑の刻ごうごう

04.夜学

ドラムに合わせて折坂さんが激しく動き回り、サックスのハラナツコさんが登場する。ペットボトルをサッと手に取り水を飲むと蓋を閉めずに置いてまた激しく動き回る折坂さん。(こぼさないだろうかと少し心配になる笑)

こんな激しい曲あっただろうかと思ったのも束の間、大好きな「夜学」だと気付く。ここ最近は昼に開催のライブが多かったがやはりこの曲は夜に似つかわしい。スピード感と折坂さんの口ずさむ歌詞が相まってとてつもなく格好良いなと思う。そして「いつ君が来てもいいように、ボトルのフタを全て空けておきました。」という歌詞にハッとさせられた。

 

05.take 13

06.さびしさ

07.平成

何度もこれがラストではないかと思いながらライブに行くというのを繰り返してきたが、今度こそ本当に平成の世に聞くラストの「平成」。「幸、おれたちに多くあれ」という願いが会場全体を包み込んだように思う。

 

08.抱擁

前にも書いたがこの曲は合奏形態だと何倍にも強化されて心に届いてくる。極上のリラックスという感じで体調の悪さが芯から良くなっていくような気すらしてしまう。音楽の持つパワーを改めて実感した。

 

09.光

10.あさま

折坂さんの曲の素晴らしさは、悪天候の渋谷という都心の空間にいながら、全く正反対の、晴天の山野にいるような心地よさが、その音楽から生み出されるところにあるのだと思う。決してPVの映像に引っ張られているわけではなく、その歌詞と声と演奏が、風景や感覚に根付いてる故なのだと考える。軽く森林浴をしたような幸せな感覚に包まれた。

 

途中のMCで、折坂さんとFRESINOさんはすごく大まかには同じような位置にいるかも知れないが、根ざすところは違ったり、でもそういう違うものに触れて「いいな」と思うのはすごくいいという話があった。そしてそんなことが別の形やベクトルでも起きるといいな、と。自分はFRESINOさんのようなジャンルは今まであまり聞いたことがなかったが、実際ライブを観るとすごく面白いし格好良かった。こうして対バンで色々なジャンルを知れるのは良いことだし、毛嫌いせずにまずは色々と見たり聞いたりしていこうと改めて心に誓った。